セントラルパークレース・エクストリーム
1997年から始まったニューヨークの「CENTRAL PARK RACE/セントラルパークレース」も今年で8年目を迎えました。
当初は「FRED MAHE/フレッド・マヘ」と「IAN NICHOLS/イアン・ニコルスが友人数人を集めて行なってたイベントでしたが、現在では世界各国からのライダーが参加する大きなイベントに迄成長し、今年は総勢56人のライダーがレースに参加しました。
一周8.5マイルを競うこのレースには、ランス・アームストロングを彷彿させるスパッツ姿の選手から、目尻にピアスをしたパンクロッカー風の選手まで参加者は様々。
ニューヨークのセントラルパークでは公園内に20名以上のグループで集まる場合、公園の許可証が必要に成り、参加者だけで56名、スタッフを入れると60人を楽に越すこの「CENTRAL PARK RACE/セントラルパークレース」ではもちろんそんなチンケな許可など取ってないため、全員が揃ったと確認出来た時点でさっさと「スター----ト!」。
許可など取っていない為、当然公園内(コース上)には一般の人々も普通に居ます。会社に向かう人、子供と遊んでる人などを避けながら進まないとイケナイ為、本来の利き足のみならず、交互に両方の足を使ってボードをキックし、コースの修正を行なう選手も多く見受けられました。
レース当日には前日迄降り注いだ雨は上がりましたが、コロラド州からレースに参戦した「ROD MCKENDRY/ロッド・マケンドライ」と、ワシントン州からこのレースに参加した「DOUG DUPIN/ダグ・デューピン」は水たまり対策としてトラックにローラーブレイドのウィールをマウントしてレースに挑みました。
レース序盤からトップを走ったのは、この「CENTRAL PARK RACE/セントラルパークレース」で過去最高タイムを出してる「KASPER HEINRICI/キャスパー・ヘインリキ」
過去最多優秀回数を持つ「DOUG DUPIN/ダグ・デューピン」はレースの終盤の6マイル付近迄、先頭グループの遥か後ろを走っていましたが、最後の登りで一気に勝負をかけてきました。しかし、時すでに遅し。
トップを走ってた「KASPER HEINRICI/キャスパー・ヘインリキ」はこの時点でリードをかなり広げており、「DOUG DUPIN/ダグ・デューピン」の追撃は届かず、無念の2位。(ちなみに過去最高タイムを出してる「KASPER HEINRICI/キャスパー・ヘインリキ」がこの日出したタイムは自身の持つ記録より36秒も遅いタイムでした。)
レースも終わった後、表彰式が行なわれたのですが、ここで驚きの発表がありました。1位「KASPER HEINRICI/キャスパー・ヘインリキ」、2位「DOUG DUPIN/ダグ・デューピン」だと思われてたこのレース、実は「ADAM J DABONKA/アダム・ジェー・ダボンカ」という新人ライダーが「KASPER HEINRICI/キャスパー・ヘインリキ」から遅れる事54秒でゴールインしてた事が判明したのです。
まったくノーマークだった為か、1位の「KASPER HEINRICI/キャスパー・ヘインリキ」も、最終的に3位に終わった「DOUG DUPIN/ダグ・デューピン」もレース中、一度も彼の姿を見た覚えが無く、表彰式は一瞬騒然としましたが、審判が彼の走行を確認していた為、「ADAM J DABONKA/アダム・ジェー・ダボンカ」の2位は確定され、それと同時に「DOUG DUPIN/ダグ・デューピン」は無念の3位に確定されました。
「CENTRAL PARK RACE/セントラルパークレース」最終結果
1位「KASPER HEINRICI/キャスパー・ヘインリキ」 タイム/23分23秒
2位「ADAM J DABONKA/アダム・ジェー・ダボンカ」 タイム/24分17秒
3位「DOUG DUPIN/ダグ・デューピン」 タイム/24分32秒
4位「THEO THE YOUNG/テオ・ザ・ヤング」 タイム/24分36秒
5位「JONNO ROBERTS/ジャノ・ロバーツ」 タイム/24分40秒
インチキライダーとして称号を与えられそうになった2位の「ADAM J DABONKA/アダム・ジェー・ダボンカ」は表彰後のインタビューで「僕の事をコースを外れて近道したとかタクシーに乗ったんじゃないかという人が居たけどそんな事は一切していない!一所懸命走ってこの名誉有る2位のポジションを手に入れたんダボンカ!」と答えたそうな